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研究室からのお知らせ

三浦正志教授の科学技術振興機構(JST)創発的研究支援事業の研究成果が米国物理学協会の国際雑誌"APL Materials"に掲載されました。

理工学部/大学院理工学研究科 三浦正志教授 (専門分野:電子・電気材料工学、電磁現象学、超伝導工学、結晶成長学)の共著論文 (S.C. Jones, M. Miura et al.) 「ナノ粒子導入高性能超伝導薄膜の設計:理論との比較(Designing high-performance superconductors with nanoparticle inclusions: comparisons to strong pinning theory)」と題された研究は、米国物理学協会の国際雑誌"APL Materials"に掲載されました。

APL Materialsは、米国物理学協会の国際雑誌であり、材料研究者、技術者、化学者、物理学者、ナノテクノロジー研究者を対象とする材料科学分野における科学論文誌です。論文の影響度を測る指標であるインパクトファクターは、5.096であり、材料科学系学術雑誌では世界トップレベルの論文です。

三浦正志教授は、科学技術振興機構(JST)の2020年度創発的研究支援事業に採択され、「新材料設計指針により対破壊電流密度に挑む」の研究題目で研究を推進しています。特に、独自の臨界電流密度(Jc)理論モデル(Nature Commun.、Nature Materials、NPG Asia Mat.など)や独自の薄膜作製手法(特許第5757587号, 第5270176号(21世紀発明賞))をもとに、超伝導状態で流せる臨界電流密度Jcを理論限界である対破壊電流密度に近づけることを目的とします。 本研究で三浦正志教授は、磁場下でのJc低下の原因である量子化磁束の運動抑制のため超伝導薄膜内部にサイズ・密度制御した非超伝導ナノ粒子導入することに成功しました。また、古巣の米国ロスアラモス国立研究所のL. Civale博士、米国コロラド鉱山大学のS.Eley博士らともに、超伝導特性を詳細に調べることでナノ粒子のサイズや密度がJcにどのように影響するかを明らかにしました。今回の結果により、SDGsやSociety5.0社会への超伝導薄膜の応用が期待されています。

三浦正志教授の米国物理学協会の国際雑誌"APL Materials"掲載ページはこちら:(外部リンク)
https://pubs.aip.org/aip/apm/article/9/9/091105/122919/Designing-high-performance-superconductors-with